お知らせ

コンタクトの調整、コンタクトゲージについて

2023.9.08

目次

みなさんこんにちは!

医療法人社団 歯友会 池袋診療所 歯科医師 の 増井博文です。

歯の詰め物や被せ物をどのように調整しているのか。

みなさん1度は気になったことはありませんか?

今回は詰め物や被せ物の調整に関して、特にきつさの調整にクローズアップしていきます。

きつさの調整にはコンタクトゲージという道具を使います。

詰め物や被せ物の調整の手順

詰め物や被せ物の調整の手順は

①隣接歯間関係の調整

②適合の確認

③咬合接触状態の確認と調整

の3段階になります。

 

詰め物や被せ物の調整と言われると思い浮かぶのは、なにやら赤い紙を口の中に入れて

「ぐっと噛んでください」や「ぎりぎりっと歯ぎしりしてください」など言われた記憶ではないかと思います。

この調整は1番最後の③咬合接触状態の確認と調整  に該当します。

 

実はその前にも調整していることがあるのです!

隣接歯間関係(コンタクト)の調整 、きつさの調整

今回はみなさんからすると目立たない(もはや記憶にないかもしれない)

①隣接歯間関係(コンタクト)の調整

についてお話をしたいと思います。

 

隣接歯間関係とは“歯と歯の間の隙間”(以降コンタクトと呼ばせていただきます)のことです。

 

このコンタクトは咬み合わせの力が作用しない安静時には通常3μm~12μm程度の間隙があり、歯がしっかり噛み合った際には上下顎の歯列が収縮し、隙間を埋めるため食片圧入を防止すると言われています。

このコンタクトがきつすぎると上記の生理的動揺を妨げてしまい、その結果、咬合時違和感や、歯の移動が起こり得ます。

また逆に緩すぎると食片圧入が起こり、歯肉に傷がつくとともに圧迫力が歯根膜や歯槽骨に伝わり咬合性外傷が生じます。この状態を長期間放置していると歯周病になり骨が一部吸収したり、歯茎が細くなることもあります。

では、このコンタクトをどのように調整するのか。

コンタクトゲージの厚さ

そこで使うのがこの「コンタクトゲージ」です。

 

コンタクトゲージには  青  黄  赤  の3種類あります。

なんだか信号みたいですね。

この3種類のコンタクトゲージは金属プレート部分の厚みが違います。

青  50μm

黄  110μm

赤  150μm

 

といった上記の厚みとなっています。

コンタクト調整の基準

コンタクトの調整の際には基準があります。

 

「青のコンタクトゲージ(50μm)が抵抗をもって挿入できて、黄色のコンタクトゲージ(110μm)が挿入できない」ぐらいのきつさです。赤のコンタクトゲージ(150μm)が挿入できる状態は以ての外です。

 

青は○ 黄は× 赤は××

奇しくも本当に信号と同じですね。

このように安静時には5~12μmある間隙を、生理的動揺も含めて50~110μmの範囲で調整をします。

口の中はかなりデリケートでmm単位よりもさらに細かいμm単位で調整しています。

だから少し時間がかかることもあるんですね。

コンタクトの調整をしている際は皆さん少しお暇かもしれません。

丁寧に、デリケートに調整をしておりますので、温かい目で見守ってくださいね。

 

食べ物が挟まりやすい、歯茎が細ってきたなどの自覚症状がありましたら

もしかしたらこの「コンタクト」に異常があるかもしれません。

 

 

赤羽歯科 池袋診療所はサンシャイン60ビル8階にございます。

池袋駅東口から徒歩8分。東池袋駅直結徒歩3分。雨に濡れずにご来院できます。

我々赤羽歯科診療所従業員一同

お待ちしておりますので、いつでもご相談ください。

監修者情報

赤羽歯科 理事 副院長 歯科医師

大竹

日本口腔インプラント学会 専修医
日本顎咬合学会 認定医
一般社団法人インプラント再建歯学研究会 所属
厚生労働省認定臨床研修指導歯科医
医療法人社団歯友会 インプラントセンター 管理責任者

2003年3月  国立新潟大学 歯学部 卒業
2003年5月  医療法人社団歯友会 赤羽歯科 池袋診療所 勤務
2012年4月  医療法人社団歯友会 赤羽歯科 池袋診療所 医局長就任
2013年4月  医療法人社団歯友会 赤羽歯科 池袋診療所 副院長就任
2022年11月 医療法人社団歯友会 赤羽歯科 理事就任

一般的なむし歯、歯周病の治療からインプラント、歯科矯正、セラミック治療と幅広い分野の治療に対応しています。治療を受けた方が長い間快適な生活を送れるよう一人一人に真摯に向き合い、丁寧な治療を行うことを心掛けています。 また、むし歯、歯周病を未然に防ぐ予防歯科にも力を入れていますので何かお困りのことがある方も、お気軽にご来院、お声がけください。